未経験からM&A業界への転職を目指すメディア
M&A-NEXUSsponsored by 株式会社キャリアラダー

M&Aにおける会計処理とは?手法別の仕訳や基礎知識

このサイトは株式会社キャリアラダーをスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。

未経験からM&A業界への転職を目指すメディア 「M&A-NEXUS」 » M&A仲介・M&Aアドバイザーの仕事内容 » M&Aにおける会計処理とは?手法別の仕訳や基礎知識

M&A(合併・買収)は、企業の成長戦略として一般的になりつつありますが、その裏側には複雑な「会計処理」が存在します。どのような手法を選ぶかによって、企業の資産や利益に与える影響が大きく異なるからです。

この記事では、M&Aにおける会計処理の基本から、日本基準と国際基準の違い、手法別の具体的なポイントまでをわかりやすく解説します。これからM&Aに携わる方や、会計への理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。

M&Aにおける会計処理とは?

M&Aと聞くと、法務や契約の手続きに目が向きがちですが、実は会計と切っても切れない深い関係があります。まずは、なぜM&Aにおいて会計が重要なのか、その基本的な考え方と役割について見ていきましょう。

M&Aと会計の密接な関係

M&Aは、よく「会社と会社の結婚」に例えられます。しかし、ビジネスの視点で見れば、対価を支払って事業や資産を譲り受ける「経済取引」に他なりません。

通常の買い物と同じように、M&Aでも「何に対していくら支払うのか」という計算が必要です。企業の価値(株価)を算出したり、買収後の経営リスクを洗い出したりするためのベースとなるのが会計情報なのです。

正確な会計処理が行われていなければ、適正な価格を決めることも、買収後の経営計画を立てることもできません。

つまり、会計はM&Aという取引全体を支える土台のような役割を果たしているといえるでしょう。

M&Aで会計知識が重要視される理由とは

M&Aアドバイザーや経営当事者が会計を知っておくべき理由は、単に帳簿をつけるためだけではありません。主に以下のような局面で会計的な判断が求められるからです。

適正な「企業価値評価(バリュエーション)」を行うため

買収価格が高すぎれば投資回収が難しくなり、安すぎれば売り手が納得しません。企業の収益力や資産価値を正しく評価するには、財務諸表を読み解く力が必要です。

買収後の「のれん」の償却負担を予測するため

買収価格と純資産の差額である「のれん」は、日本の会計基準では定期的に費用として計上しなければなりません。将来の利益を圧迫しないか、事前のシミュレーションが不可欠です。

デューデリジェンス(買収監査)でリスクを発見するため

帳簿には載っていない「簿外債務」や、回収できないかもしれない「不良債権」を見抜くのも会計の役割です。これらを見落とすと、買収後に多額の損失を抱えるリスクがあります。

「財務会計」と「税務会計」の違い

M&Aの実務では、「財務会計」と「税務会計」という2つの異なる視点を持つことが大切です。

財務会計は、株主や投資家に対して「会社の財政状態や経営成績」を正しく報告することを目的としています。M&Aにおいては、連結決算への影響や、のれんの処理などが主な論点となります。

一方、税務会計は、「法人税などの税金を計算すること」を目的としています。特に中小企業のM&Aでは、節税効果や税務リスクが最終的な手取り額に直結するため、税務会計の視点が重要視される傾向にあります。

この2つは目的が異なるため、処理方法や計上のタイミングにズレが生じることがあります。M&Aを検討する際は、どちらか一方だけでなく、両方のバランスを見ながらスキーム(手法)を検討する必要があるでしょう。

M&Aにおける3つの会計基準

M&Aの会計処理を理解するうえで、避けて通れないのが「会計基準」の違いです。どの「ものさし(基準)」を使って処理するかによって、決算書上の数字が大きく変わってくるためです。

ここでは主要な3つの基準について解説します。

日本会計基準(J-GAAP)

日本会計基準(J-GAAP)は、日本国内の多くの企業で採用されている伝統的な基準です。特に中小企業のM&A実務においては、最も遭遇する基準と言えます。

最大の特徴は、M&Aで発生した「のれん」を最長20年以内の期間で定期的に償却(費用計上)しなければならない点です。毎年一定額が費用となるため、買収後の利益がその分だけ押し下げられることになります。

利益計画を立てる際は、この償却負担を十分に考慮しておかなければなりません。

国際財務報告基準(IFRS)

IFRS(イファース)は、EU域内をはじめ、グローバルに展開する大企業を中心に採用が進んでいる会計基準です。日本でも、海外投資家への説明責任がある上場企業などで導入が増えています。

日本基準との決定的な違いは、「のれん」を定期償却しないことです。償却費が発生しないため、買収後の見かけ上の利益は出やすくなります。

しかし、買収した事業の収益性が低下したと判断された場合には、価値を一気に引き下げる「減損処理」を行わなければなりません。多額の損失が突発的に発生するリスクがあるため、慎重な経営管理が求められます。

米国会計基準(US-GAAP)

米国会計基準(US-GAAP)は、その名の通りアメリカで採用されている基準です。

基本的な考え方はIFRSと近く、「のれん」については定期償却を行いません。価値が下がったタイミングでのみ減損処理を行うルールとなっています。米国市場に上場している企業や、米国企業を買収するクロスボーダーM&Aなどのケースで適用されることがあります。

このように、適用される基準によって「毎年コツコツ費用計上するか(日本基準)」「何かあった時にドカンと損失計上するか(IFRS・米国基準)」という違いがあるのです。

【手法別】M&Aの会計処理と仕訳のポイント

M&Aには「株式譲渡」や「事業譲渡」など様々な手法があり、それぞれ会計処理の方法や貸借対照表への影響が異なります。「資産や負債がどう動くのか」という点に注目して、手法ごとのポイントを見ていきましょう。

事業譲渡の会計処理

事業譲渡は会社そのものではなく、会社の中にある特定の「事業(資産や権利義務のセット)」を売買する取引です。

売り手側

会社が保有する資産を売却するため、譲渡によって得た利益には法人税が課税されます。譲渡益は「譲渡対価 - 譲渡資産の帳簿価額」で計算され、その期の利益として計上されます。

買い手側

事業に必要な資産(在庫、設備、ノウハウなど)を個別に買い取ります。このとき、土地などの非課税資産を除く資産には「消費税」がかかる点に注意が必要です。また、買収価格が純資産額を上回った場合、その差額は「のれん」として資産計上されます。

事業譲渡は、必要な資産だけを選別して取得できる反面、消費税の負担や個別の移転手続きが発生するため、事務処理が煩雑になりやすい側面があります。

株式譲渡の会計処理

株式譲渡は、売り手(株主)が保有する株式を買い手に譲り渡すことで、会社の経営権(オーナー)を移転させる手法です。中小企業のM&Aでは最も一般的に用いられます。

対象会社(売られる会社)

あくまで株主が変わるだけなので、会社自体の資産や負債、帳簿上の数字は基本的に変わりません。個別の資産移転手続きも不要なため、他の手法に比べて手続きが簡便であるというメリットがあります。

買い手側

株式を取得した対価を「子会社株式」や「関係会社株式」として資産に計上します。ただし、買い手企業が連結決算を行う場合、連結財務諸表上では買収価格と子会社の純資産との差額が「のれん」として認識されることになります。

第三者割当増資の会計処理

第三者割当増資は、既存の株主から株式を買い取るのではなく、会社が新しく株式を発行し、特定の第三者(買い手)に引き受けてもらう手法です。主に資金調達や業務提携を目的として行われます。

発行会社(売り手側)

株式の発行と引き換えに現金が入ってくるため、純資産(資本金や資本準備金)が増加します。これにより自己資本比率が上がり、財務体質が強化されるのが大きな特徴です。借金とは異なり返済義務のない資金が得られるため、新規事業への投資などに活用しやすいでしょう。

組織再編行為(合併・会社分割・株式交換・株式移転)の会計処理

合併や会社分割などの組織再編行為は、会社法に基づく手続きであり、原則として「パーチェス法」と呼ばれる会計処理が適用されます。これは、受け入れる資産や負債を「時価」で取得したものとして処理する方法です。

合併(吸収合併・新設合併)

2つ以上の会社を1つに統合する手法です。消滅する会社の資産や負債を、存続する会社が時価で受け入れます。取得原価(対価)が、受け入れた純資産の時価を上回る場合、その差額は「のれん」となります。

会社分割(吸収分割・新設分割)

事業の一部を切り出して、別の会社に移転させる手法です。事業譲渡と似ていますが包括的な承継であるため、契約関係や許認可などがそのまま引き継がれるケースが多いのが特徴です。会計処理も組織再編のルールに従い、移転する事業の資産・負債を適切に分割して計上します。包括承継である点が大きな違いです。

株式交換・株式移転

完全親会社・完全子会社の関係を作るための手法です。対象会社の株式を100%取得する点では株式譲渡と似ていますが、対価として現金ではなく「親会社の株式」を用いる場合が多くあります。これにより、買収資金を用意せずにグループ化が可能となります。

M&A会計で重要な「のれん」と「負ののれん」

どの手法においても重要なキーワードとなるのが「のれん(Goodwill)」です。

まとめ

M&Aにおける会計処理は、単なる事務手続きではなく、M&Aの成否やその後の経営を左右する重要な要素です。

どの会計基準を採用するか、どの手法(スキーム)を選択するかによって、税金の発生タイミングや、将来の利益に対するインパクトが大きく変わります。特に「のれん」の扱いや税務会計との兼ね合いは、トラブルになりやすいポイントと言えるでしょう。

M&Aアドバイザーとして活躍するためには、こうした基礎的な会計構造を理解し、お客様に適切なリスクやメリットを説明できる知識が不可欠です。基礎的な会計構造の理解が強みになります。

当サイトでは、より深い業界知識や、未経験からM&A業界への転職を目指す方に向けた情報を多数発信しています。ぜひ他の記事も合わせてご覧いただき、知識を深めてみてはいかがでしょうか。

「できることは全部やりたい」
キャリアラダー代表インタビュー
M&A仲介転職支援の想いとは?

監修
sponsored by
株式会社キャリアラダー

「M&A業界に転職したいけど、
自分に本当にできるのか不安...」

そんなあなたの不安を、
平均30回以上の面談で徹底サポート

  • 第二新卒・未経験でも本当に転職できる?
  • 自分の経歴で書類は通過する?
  • 面接で何を聞かれる?どう答えればいい?
  • 入社後のギャップが心配...

→ これらすべて、M&A業界特化エージェント
「キャリアラダー」が解決します

なぜキャリアラダーが選ばれるのか?3つの圧倒的な強み
【強み1】
平均30回以上の徹底伴走サポート
一般的なエージェントの面談は平均3〜5回程度ですが、キャリアラダーは平均30回以上行います。
週1回ペースで内定まで並走。書類作成、自己分析、企業研究、模擬面接まで何度でも無料でサポートします。
【強み2】
M&A業界"だけ"を知り尽くしたプロ
代表・加藤は転職本を100冊以上読破し、M&A仲介会社との強固なネットワークを構築しています。
「キャリアラダーさんは一番厳しく、現実的なラインを伝えてくれる」という声多数。甘い言葉ではなく、本気で内定を取るための戦略的アドバイスを提供します。
【強み3】
隠れた強みを発掘する力
あなたが気づいていない強みを引き出し、M&A業界で戦える武器に変えます。これまでの内定事例です。
●「学歴も営業経験もない学生」が、4社から内定獲得
●「転職回数が多い30代」が、書類複数通過、内定獲得
「できることは全部やりたい」
代表・加藤からのメッセージ

「転職希望者に成功してほしい」この想いだけで動いています。

夜間の面談も対応。LINEでいつでも相談OK。
転職本を100冊以上読み込み、どんな経歴の方でも道を拓く方法を研究してきました。

転職は人生を変える大きな決断です。
受験勉強のように真剣に、でも一人で抱え込まずに。

あなたのキャリアを本気で考えるパートナーとして、全力で伴走します。

キャリアラダーを利用した転職成功者の声
まずは無料のカジュアル面談から

そんな方は、まず60分の無料面談から。
以下のリンクから転職相談の予約できます。

予約は簡単3ステップ(所要時間1分)

平日夜間・土日も対応可能 オンライン面談OK | 全国対応

関連記事